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WG1/”グローバルデータ流通管理基盤の検討”サブWG 活動報告書のリリース

 

”グローバルデータ流通管理基盤の検討"サブWG(SWG8) 活動報告書


 IoTによる製造ビジネス変革WGの ”グローバルデータ流通管理基盤検討”サブWG(SWG8)  活動報告書をリリース致します。

 

<以下、本文より一部抜粋>

1.1. SWG8の目的
 Industrie4.0/Connected Industriesの仕組みの中で取り扱われるIoTデータ(以下、データ)を適切に管理・共有できる新たな社会基盤の必要性や、そのインフラに求められる要件、インフラ整備にあたっての障壁や課題などについて、幅広く多面的な視点で議論して要点を整理・分類・具体化し、RRI会員や関係者に開示することにより、日本の企業経営者・政府関係者・研究者などと課題認識・危機感・将来ビジョンを共有する。
 さらに、その内容をIndustrie4.0/Connected Industriesの推進団体や標準化機関などにも共有して課題提起し、国際標準規格の策定やデータ保護のための国際ルールの形成などを、関係各国の国益や公共の福祉を害することなく、中立・公平に進めるよう働きかけ、製造業をはじめとする日本の産業の競争力を維持・向上させる。

2.2. 初期構想検討
 2019年度は、データ流通に関するグローバル動向の調査・把握を行うと共に、SWG8メンバーのデータ流通に関する問題意識の整理を起点に、グローバルデータ流通基盤に求められると想定される要件の仮説検討を行った。

2.2.1. グローバル動向の把握
 国際機関・関連機関・各国政府・企業は、「データ」 という新たな経営資源に注目し、データの流通を促し、イノベーションを促進させるために、戦略、アーキテクチャ、モデルなどの議論を加速させている。
特に欧州においては、前述した各者のデータ主権が保障され、そのうえで、データを流通させていくことを一つの重要な論点としており、見逃せないポイントである。
 一方で、巨大プラットフォーマーによるデータ支配、また、国・地域によっては重要インフラ事業者に対する重要データの国内保存を義務付ける法律や、原則国内のDBを利用しなければならない法律の制定、さらに、国内の法令によるデータの強制開示要求やデジタルサービスの凍結を行うなど、グローバルなデータ流通にあたっての制約事項も見え始めている。

 

  

活動報告書